GCoM Cafeで韓国フォーラムの報告を実施しました

2026年2月5日(木)午後4時~5時のGCoM Cafeで、昨年10月23日(木)ー24日(金)に韓国漣川(ヨンチョン)で実施された「漣川自然との平和に関する世界フォーラム」に参加した報告を豊田市の山井さんが行いました。このフォーラムにはテーマが3つあり、1つ目は、ヨンチョンにあるDMZ(非武装地帯)には、湿地が多く存在しタンチョウなど多くの水鳥が生育していることから、「国境を越えた水鳥の保護」がテーマになっています。2つ目は都市周辺および都市部の緑のネットワーク、連結性と市民の福祉をテーマとして、街づくりと生物多様性、気候変動の適応策としても議論されました。3つ目は、「自然との共存に向けたインセンティブ政策をどのようにしていくかが議論となりました。

3つのテーマのうち、豊田市は「都市周辺および都市部の緑のネットワーク」として登壇し、その内容をそのまま再度講演しました。
豊田市内にあるラムサール条約湿地の保全の取り組みでは市民と一緒に保全対策をおこなっているいこと。その湿地には国内でもこの伊勢湾周辺にしか生育していないシラタマホシクサ(白玉星草)は可憐な花を咲かせるが、富栄養化すると他の植物に負けてしまうため、貧栄養状態にするために草刈りなどの保全対策を市民と一緒に実施していること。自然と開発の両立をはかった多自然川づくりの試みや企業緑地が自然共生サイトへ登録することによって、生態系ネットワークの飛び石としてネットワークを強化していることを紹介しました。その後は、各3つのテーマにそって簡潔に、解説くださいました。

テーマ1:「水鳥保護と国境を越えた協力」
・工場を誘致することが必要と考える首長もあるが、その時生物多様性が見逃される可能性
・募金活動や都市間協力、都市と企業の協力、ICLEIとの協力などが、地方政府の財政支援になる可能性
・湿地と湿地の連携や、湿地公園づくりによる人が来る、人が基盤になってすべてのことが進む。
 科学者はデータをつくり、地方自治体は湿地公園を作る。明確なビジョンを通じて、若者に訴えかけ  
 ることとあわせ、若者に声を上げてもらうための環境づくりも必要

テーマ2:「都市周辺および都市部の緑のネットワーク、連結性、市民の福祉」 
・緑地は、気候変動や生物多様性を安全に学べる場であること。
・公園整備について考えとして、同じ面積の面(10m×10m)より線(1m×100m)として、
 グリーンラインを整備することで、緑化した道を市民が歩くようになりグリーンラインの傍に喫茶店 
 など店舗が次々と開店し、消費活動が活性化したことで、整備費の10倍の経済効果が出たこと。
・ロードキル(道路で動物がはねられて死ぬこと)対策として、道路にエコブリッジやアンダーパスを
 つくるだけでなく、AIカメラで、車に対し動物横断の警告を流している。          


3「自然との共存に向けたインセンティブ政策」
・「一方的な支配ではなく、尊重と共生」
・DMZでの平和教育、フィリピンでの公正な利益配分、知床でのヒグマ優先の姿勢は、いずれも
 「自分たち以外の存在(自然・他者)」を認めることから始まっている。
・地方自治体が現場のNGOや住民と強固な信頼関係を築き、ドローン等の新技術や国際的なネット   
 ワークを戦略的に活用しながら、生態系保全を地域経済の持続的な仕組み(PES等)に組み込んでいく
 ことが求められる。

最後に事務局として同行した長谷川から、テーマ2「都市周辺および都市部の緑のネットワーク」で発表したポアン市のグリーンラインについて補足説明を実施しました。

緑をつなぐことが、生物多様性保全や気候変動対策の適応策としてだけでなく、高い経済効果を生み出している事例が世界各地で実施されていることを改めて認識できたGCoM Cafeとなりました。