「世界首長誓約/日本」の経緯

 欧州連合(EU)が2008年から進めてきた「首長誓約 (Covenant of Mayors)」(2014年からは「気候エネルギー首長誓約」(Covenant of Mayors for Climate and Energy)は、EUの温室効果ガス排出削減目標以上の削減を目指す自治体首長がその旨を誓約し、行動計画を策定するもので、これまでに9,000を超える自治体が参加しています。一方、2014年には、「都市・気候変動」担当国連特使マイケル・ブルームバーグ氏らによって、C40、ICLEIなどのメンバー自治体を対象にして、「気候変動政策に関する首長誓約(Compact of Mayors)」が立ち上がり、全世界で約630の自治体が参加しました。

 2016年、両者は合流し、世界首長誓約(GCoM)となり、ECのInternational Urban Cooperation(IUC)事業として、欧州のほか、日本、北米、カリブ・ラテンアメリカ、インド、東南アジアなどの地域・国に地域事務局を設置して、地域の特性に応じた「地域首長誓約」(Regional CoM)を展開することとなりました。

  日本では、2018年、「世界首長誓約/日 本」(CoM Japan)が立ち上がり、8月1日から、首長による誓約書への署名が開始されました。

 その後、誓約自治体が20を超えたため、2019年8月には誓約自治体の首長委員と関係機関などの委員による運営委員会が発足し、「世界首長誓約/日本」(CoM Japan)実施要領を承認しました。 2020年1月末現在、22の首長・自治体が、「世界首長誓約/日本」に誓約しています。
 

「世界気候・エネルギー首長誓約」および「世界首長誓約/日本 」のあゆみ

経緯
2008
  • 欧州委員会(EC)が、2020年のEUの気候及びエネルギー目標の達成を約束する市長の参加と支援を目的に「首長誓約」(Covenant of Mayors)を設立。
「首長誓約」世界へ
© photo Nathalie Nizette
2011
  • イニシアティブの成果は期待を上回り、ヨーロッパにおいて新たな自治体の参加が一気に拡大。2010年10月までに誓約した自治体数は約2,000。
  • 欧州委員会は、「Covenant of Mayors East」を立ち上げ、ベラルーシ、ウクライナ、モルドバ、アルメニア、ジョージア、アゼルバイジャンにおいてイニシアティブを拡大する。
2012
  • 欧州委員会は、「再エネ・省エネ地中海都市プロジェクト」を実施し、アルジェリア、エジプト、イスラエル、ヨルダン、レバノン、モロッコ、パレスチナ、チュニジアにおいて、「Covenant of Mayors」を設立。
2014
  • 欧州委員会は、「首長誓約」と同じ手法で、気候変動への「適応」に焦点を当てた「首長適応」(Mayors Adapt)を開始。 首長に対し、自治体が適応のリーダーシップを発揮するよう働きかけ、地域での適応戦略の策定とその実施を図る。
  • 元ニューヨーク市長マイケル・ブルームバーグ氏・ICLEI・C40などが「気候変動政策首長誓約(Compact of Mayors)」を発足。日本からは5自治体(東京都、横浜市、富山市、広島市、北九州市)が参加。
2015
  • 10月、欧州委員会の「首長誓約(Covenant of Mayors)」と「首長適応」(Mayors Adapt)の両イニシアティブが統合。 新しい「気候・エネルギー首長誓約」(Covenant of Mayors for Climate and Energy)が誕生。①EUの2030年の温室効果ガス削減目標(1990年比マイナス40%)以上の削減、②緩和と適応の統合、③安全で持続可能なエネルギー提供(「エネルギー地産地消」)を目標に掲げる。
  • 欧州委員会の「首長誓約(Covenant of Mayors)」をモデルにして「日本版『首長誓約』」が発足。12月に5自治体(岡崎市・豊田市・安城市・知立市・みよし市(以上、愛知県))が共同で誓約。
2016
  • 6月、「気候・エネルギー首長誓約」(Covenant of Mayors for Climate and Energy)と「気候変動政策首長誓約」(Compact of Mayors)が合流し、「世界気候・エネルギー首長誓約」(Global Covenant of Mayors for Climate and Energy)が誕生。
  • 8月、日本版「首長誓約」に高山村(長野県)が誓約。
2017
  • 欧州委員会は、「世界気候・エネルギー首長誓約」の傘下、新たに日本、北米、中南米・カリブ海、インド、中国・東南アジアの各地域に「地域CoM」を拡大するプロジェクトを開始。
  • 2014年に始まった「気候変動政策首長誓約(Compact of Mayors)」は、2017年1月から次第に運用を停止していく。これに参加した自治体(日本では5自治体)の誓約は2018年末まで継続。
2018
  • 7月3日、「世界首長誓約/日本」準備委員会開催。「世界首長誓約/日本」(Covenant of Mayors Japan) 実施要綱暫定版を承認。
  • 8月1日、「世界首長誓約/日本」(Covenant of Mayors Japan)設立。同日から、首長による誓約書への署名を開始。
2019
  • 8月8日、「世界首長誓約/日本」第1回運営委員会開催。「世界首長誓約/日本」実施要領を承認。運営委員長に京都市の門川市長、運営委員長代理に北海道ニセコ町の片山町長が指名される。

    2019年12月現在
    「世界気候・エネルギー首長誓約」誓約自治体数 10,000以上(138ヶ国)
    「世界首長誓約/日本」誓約自治体数 21

2020
  • 2020年7月現在
    「世界首長誓約/日本」誓約自治体数 24